イザナギが心身ともにボロボロだったのは・・・
「ひい!」と声を上げたイザナギに
「見たな~!」と怒るイザナミ。
イザナギはその場を逃げ出し、
イザナミは「逃がさない!」と追いかけてきます。
命からがら死者の国を逃げ出し、
地上に戻ってきたイザナギ。
そしてイザナギとイザナミは別れることになりました。
イザナギが心身ともにボロボロだったのには、
このようなわけがあったのです。
なぜこの状況の後で、イザナギは
「最後にこんな素晴らしい子どもたちを産めた」
のでしょうか?
禊
イザナギは、すべての持っていた物すべてを捨て去り、
池に入ると…
まず住吉三神が生まれ、
池から出て目と鼻を洗うと、
アマテラス・ツクヨミ・スサノオが生まれたのです。
この禊によって、イザナギはイザナミを愛していたことに
改めて気づきます。
そして、イザナミを拒絶した自分を許すことで
イザナギの中にある「陰」と「陽」が完全に統合されたのです。
つまりこれは、イザナギの精神的な成長によって、
記紀神話の主役、天照・須佐男・月読が生まれたシーンだと言えるのです。